シリコーンゴムの種類について

シリコーンゴムには、付加硬化型シリコーン【プラチナ(白金)硬化】と縮合硬化型シリコーン【錫硬化】があります。シリコーンゴムは、(塩基触媒反応で)硬化するために金属を使用します。※当社は付加硬化型シリコーンのみの取り扱いです。

余談になりますが、シリコーン = オイル シリーン ≠ シリコーンゴム です。
TEMPTUには多くの製品があります。その中で、メークアップに使用されるインクにシリコーンが含まれる製品があり、これらのシリコーンゴムと混同する方がいます。シリコーンはオイルのことで、シリコーンゴムではありません。シリコーンゴムはシリコーンゴムと表記したり呼んだりします。



付加硬化型シリコーン【プラチナ】は触媒として白金のため肌に使用しても安全性が高い。



縮合硬化型シリコーン【スズ】は触媒として錫塩のため肌への使用にはお勧めできない。

ショア硬度について

別の記事で説明をしています。詳細はこちらを参照。シリコーンゴムの硬さ(柔らかさ)を表します。商品材料の末尾に数字がついていることがあります。例えば、PlatSil GELOO 。材質とショア硬度を識別するために商品名をつけています。
Plat(プラチナ) Sil(シリコーン) OO(OOショア)

阻害について

金型や道具や保護具にシリコーンの硬化を妨げる物質が含まれると、シリコーンはゴムになりません。原因には以下が考えられます。

  • 造形用の粘土に硫黄が含まれている
  • ラテックス製の手袋を使用している

これらのシリコーンはRTVであり、室温加硫を意味し室温で硬化します。
それぞれ特性は下記の通り。

付加硬化型

  • 高温に強い
  • 寿命が長い
  • 作業時間が短い

縮合硬化型

  • 価格が安い
  • 耐薬品性

付加硬化型シリコーン【以下、プラチナ硬化と表記】

皮膚に安全で、救命具や人工葬具に使用されます。プラチナム硬化は、半透明や透明なシリコーンゴムで、透明感のある皮膚を作り出すのに優れており、特殊メークの分野ではスタンダードとなっています。また多くのプラチナ硬化は、幅広い添加剤があるため、様々な業種や用途に活用できます。添加材は、【促進剤】【遅延剤】【増粘剤】【希釈剤】【軟化剤】【硬化剤】【顔料】等があります。

プラチナム硬化は、同じ材料で金型にも鋳造にも利用でき生産効率を上げてくれます。硬化したゴムは、収縮がほとんどなく、非常に高い引裂き強度があり、何度も鋳造できる安定した金型として作用します。数十年変化なく繰り返し使えます。(※鋳造素材の影響で型の寿命は変化)

ただし、優れている点だけはありません。
プラチナム硬化は値段が高いのが欠点。また、阻害の影響を受けやすいため生産時に減主することが多くなります。(下記参照)

付加硬化型シリコーン硬化不良についての注意点
  • ラテックス製品を避ける
    ラテックスが含まれる素材を使用しない。手袋もラテックス製を使わない。【リキッドラテックス】【マスクラテックス】【フォームラテックス】製品を一度でも型に流し込んだら、その金型でプラチナム硬化シリコーンで鋳造しない。また、ラテックス製品と同じ部屋に保管しない。
  • 硫黄が含まれてない粘土を使う
    粘土には硫黄が含まれていることが多く、その粘土で造形したらプラチナム硬化シリコーンで型取りはできません。金型を【石膏】にすることで型取り(金型)はできますが、鋳造をプラチナム硬化シリコーンで行うことを想定しているのであれば、やはり硫黄が含まれる粘土は避けるべき。【モンスタークレイ】などの硫黄の含まれない粘土を使ってください。
  • 縮合硬化型シリコーンとの併用は極力避ける
    (当社では取扱がありませんが、詳細は後日記述しますので参照してください)縮合硬化型シリコーンを金型にして、プラチナム硬化シリコーンを鋳造した場合、鋳造側のプラチナム硬化シリコーンは、ゴムにはなりません。

 プラチナム硬化シリコーンは、縮合硬化型シリコーンよりも作業時間を短くできます。しかし、作業時間が早すぎるため、混合、脱気、注入等に十分な時間を確保するため【遅延剤】を併用します。室温も作業【硬化】時間を短縮する要因のため、室温が高い環境ではシリコーンゴムが傷つきやすくなるため、添加剤で速度を遅らせるか、シリコーンを冷やすと、これらを回避できます。

付加硬化型シリコーンまとめ

利点

  • 収縮がない
  • 多目的に使用
    成形材料や鋳造材料等として。
  • 汎用性
    添加物の豊富さ
  • 皮膚再現
    特殊メークアーティストや医療専門家が皮膚を再現するために使用している。添加剤の豊富さにより、皮膚の見た目や感触を本人(や俳優、キャラクター)に合わせることができるため。
  • 皮膚へ直接使用
    一部のプラチナム硬化シリコーンは、直接皮膚へ特殊効果ライフキャスティングが可能。

欠点

  • 価格
  • 阻害
    阻害品に触れると一切硬化しないため、使用時には注意が必要。

次のページで縮合硬化型シリコーンの説明表記あり