シリコーンゴムの種類について

縮合硬化型シリコーン【以下、スズ硬化と表記】

価格が安く、大型の金型に用いられる。試作用、工業用、装飾用、そして特殊効果(特殊メーク・特殊造形)の現場で使用されています。これらの業態は、大量のシリコーンを使用するため、価格が安いシリコーンゴムが好まれるためスズ硬化が選択されている。

スズ硬化の多くが10:1の比率(異なる比率もあります)で、体積または重量による正確な測定が必要。スズ硬化は、初めから着色(白色が多い)されていることがよくありますが、プラチナ硬化と同様に【シリコーンピグメント】や【添加剤】使用できます。

スズ硬化シリコーンゴムは、寿命がプラチナ硬化シリコーンゴムよりも大幅に短く、大量の鋳造ではプラチナ硬化ほどの性能や機能が得られない。

プラチナ硬化は、数十年使用できるのに対して、スズ硬化はわずか12ヶ月しか使用できない。
この期間が経過すると、縮合硬化型シリコーンは名前の通り縮んだり亀裂が生じて金型として使用できなくなる可能性があります。触媒が不安定になり、スズ硬化に使用される成分が浸出し危険です。

ただし、スズ硬化シリコーンゴムには耐阻害性があり、どんな表面でも室温で(ほぼ)硬化します。

スズ硬化は、プラチナ硬化よりも作業時間が長いため、一度に大量のシリコーンゴムを混合したり、脱泡するのに便利。また、流し込むのにも十分な時間があるため、シリコーンに含まれる空気が表面上に浮き上がってきて、除去する時間もあります。

縮合硬化型シリコーンゴムの金型は、樹脂の注型に向いています。ポリエステル、エポキシ、ポリウレタン、石膏、キャンドルワックスなど。

スズ硬化型シリコーンまとめ

利点

  • 低価格
  • 阻害耐性
    ほぼ全てのもので硬化。
  • 多用途
    多くの用途の使用できる。

欠点

  • 寿命
    何もしなくても数ヶ月の寿命。複数回キャスト技法で使用するとより早く劣化。
  • 安全性
    時間の経過とともに触媒が不安定になり、スズ硬化に使用される成分が浸出。