●プロジェクトの実施計画について
@ エアーブラシメイクアップは設備的に大掛かりなものは必要ないが、エアーブラシコンプレッサーとハンドピースは必需品である。現在、学校では、予算の制約もあり、コンプレッサーは大きなものを数個に分岐し使用しているが、メイクアップには低圧のもので十分であり、現場においても、個人用の小さなものを使用するため、本件プロジェクトにおいても、個人用の機器をベースとし、機械は現場様で実践しながら技術習得することが必要である。1人1台を標準とすることが望ましい。
A 参加校(プログラム開発、実証講座を行う学校)において、エアーブラシメイクのアーティストによる特別講義やデモンストレーションを行い、実際に体験することによって、エアーブラシメイクの評価を行ってもらう。原則参加校は行うこととする。なお、参加校においても他コースにて要請がある場合は別途行う。
B エアーブラシメイクアップの方法論を早期に確立し、参加校において適用する。
機械の操作習得やエアーブラシの基礎(点、円、球などの描画)の習得に2カ月ほどかかり、その間に実施委員会において方法論を統合、確立する。すでに、参加校は講義科目としてエアーブラシメイクを取り入れているので、今までの方法論を見直し、再編成することによって、早期に方法論の確立を目指す。コンシール、ベース、カントア、ブラシュ、チーク、ブロウ、アイライン、アイシャドウ、ハイライト、リップ、修正などをエアーブラシ用に再構築する。さらに、ヘアー、カバーメイクなどの実需対応も行う。
C 方法論の確立と同時に、育成プログラム原案を作成し、参加校において実施し、検証、修正する。ステップ毎の時間配分や効率的な演習方法などをまとめ上げ育成プログラムを完成させる。
D 海外のメイクアップの動向を知る必要があり、欧米におけるメイクアップショウなどの視察および現地トップアーティストによる研修を行う。また、米国等で活躍しているトップアーティストを招へいし、講演する。
E エアーブラシメイクに興味を持つ学校や生徒は多い。しかし、直接触れたり、知ったりする機会がすくない。特に地方においては、エアーブラシすら知らないのが現状である。
本プロジェクトは参加校だけでなく、プロジェクト承認後も協力校(有用性評価・調査協力校)や不参加校にも周知するものとし、要請があれば特別講義やデモンストレーションを行い、反応評価を試みる。協力校は、現段階でエアーブラシメイクアップの必要性を認識しており、教員不足のために開講できない学校である。これら協力校はすでに、特別講義やデモンストレーションを希望している。リストにはないが系列校や教員不足のために今回不参加の学校も特別講義やデモンストレーションを希望している(30校程度)。また、不参加校に対して周知し、応募してもらう。産業界の協力を経て30校程度をこなす。
F 産業界の協力を得て、実需などの、ブライダルやタトゥカバーメイクの現場を視察し、実際の使用例を確認し、アンケート調査を行い、意見集約を行う。なお、大規模組織会社においては、協力の承諾を得ているものの、エアーブラシメイクを試験的、未公開プロジェクトとしている会社が多く、匿名を希望する会社が多い。
G 開発の過程とコンセンサスを逐次、情報公開することによって、本件プロジェクトの周知と育成プログラムの普及をはかる。インターネットで公開する。
H 終盤期に開講の必要性を認識する学校の教員を対象に育成プログラムの実施と運用の集中講義を行い、次年度での開講校の増加を目指す。