被膜形成剤を使う理由
利点
● 薄いエッジ
シリコーンゴムに薄いエッジを作り出し、皮膚に馴染ませやすくなる。
● 溶かせるエッジ
それぞの溶剤で溶かすことができるため、肌と一体化でき装着した境目を曖昧にする。
● ペイント定着液(膜)
被膜形成剤は、着色剤を弾かずに色付けすることができます。
むき出しのシリコーンゴムへの着色は下準備が必要ですが、被膜形成剤をしていれば容易に色付が可能。
・・・シリコーンへの着色については【シリコーンゴムへのペインティング】を参照
● べた付き抑制
シリコーンゴムのべたつきを抑えます。
べた付きがないため、特殊メーク用接着剤で皮膚への接着もしっかりと張張り付きます。
・・・べたつきに関しては【ショア硬度の変化にシリコーンオイルは・・・】を参照
● 伸縮補助
シリコーンゴムは、ショア硬度の変化で伸縮性も変化します。
ショア硬度が低いシリコーンゴムは、縮む力が弱いため、引っ張ると弱い力で伸びます。
ショア硬度の高いシリコーンゴムは、縮む力が強いため、引っ張っても伸びが悪い。
人肌に近づけるには、ショア硬度を低くする必要があり、初めからショア硬度の低いシリコーンを用意するか、柔らかくするための添加剤のデッドナー(デッドナーLV)を加えます。ショア硬度の低いアプライエンスは、伸びたまま縮まず、形状が伸びたままになり元に戻りません。
しかし、被膜形成剤を使用すると、被膜形成剤が縮む役割を果してくれるため、伸縮性を保ったまま、ショア硬度の低いシリコーンを使うことができます。
・・・ショア硬度に関しては【ショア硬度について】を参照
・・・デッドナー(デッドナーLV)に関しては【デッドナーとデッドナーLVの違いについて】を参照
欠点
- エアブラシの準備
- 安全面(防毒マスク着用必須)
- 掃除(被膜形成剤が飛び散るため養生必須)