シリコーンゴムのショア硬度を下げるため、【シリコーンオイル】を添加してショア硬度に変化を加えようとしてもショア硬度に変化は起きません。という結論になりますが下記にて追記。*1
ショア硬度に変化を加える場合は、ショア硬度を下げる【デッドナー】【デッドナーLV】を添加。
ショア硬度を上げるには【ハードナー】を添加します。
ショア硬度の説明は別記事・・・・・【ショア硬度について】を参照
*1 ショア硬度に変化が無いかというと、、、変化はあります、、、が変化は永遠ではありません。
例えば、ゴム化した直後に測定すると使用したシリコーンゴム(GEL-1O:ショアA10度品)からショア硬度は変化(GEL-1O:ショアA10度品より柔らかい)しています。しかし、ここで測定したショア硬度と別日に測定したショア硬度にも変化が見られ、最終的に使用したシリコーンゴム(ショアA10度品)へ戻ります。
戻ってしまう理由としては、シリコーンオイルはデッドナー(とデッドナーLV)とは異なり、シリコーン(ゴム)と架橋結合*2しません。そのためシリコーンゴムからシリコーンオイルが浸出し、ヌルヌルやベタベタが起こります。
*2 架橋結合とは、ゴムと添加物が分子で結合し構造が安定していることです。
シリコーンゴム化した後に、シリコーンゴムのベタベタ(離型剤や余分なデッドナー等)を取り除くために中性洗剤(やアセトン、IPA)で洗うことがあります。この時に表面上に浸出したシリコーンオイルも取り除くことはできますが、シリコーンオイルは、架橋結合していないためゴム内を自由に移動し、時間が経てば表面上に油が出てきます。表面上の油分は着色を難しくさせますし、付着させたインクを薄めたり、崩れやすさや崩れにもつながります。そのことから、製品に決められた添加剤(デッドナーやデッドナーLV)が販売されている場合、ショア硬度の減少目的には専用の柔軟剤(例えば、デットナーやデッドナーLV)が好ましい。
シリコーンオイルは、シリコーンゴムのショア硬度に変化を加えることはできませんが、シリコーンの粘性を変化させることができます。シリコーンは種類により粘性がそれぞれ異なります。
【水】粘性;0.890cP(@25℃)
※比較のために掲載
値が小さくなると粘性が下がります。GEL-25もシリコーンの中では粘性は低い種類に分類されます。
シリコーンの混合粘性とはシリコーンは主剤(A)と硬化剤(B)を混ぜることでゴムになるため、ABそれぞれも粘性が異なります。混ぜた時の粘性を表します。
※主剤と硬化剤が逆の製品もあります。